大企業と中小企業のブランディングの違いとは?売れる商品に必要な”顧客視点”の持ち方

売れる商品に必要な"顧客視点"の持ち方

WHYから始めるブランディングで企業価値を高めるお手伝いをする会社
なにゆえ株式会社 代表取締役の山本洋輔です。

SNSやランディングページの見せ方に悩む経営者さん

先日、ある女性経営者様(以下、Aさん)とお話をしました。現在マンツーマンのコーチングに近い形態でサービスを提供されていますが、ゆくゆくは、公的な学校教育とは別の、個性や自由についての学びと憩いの場林間学校のようなリアルスペースを作りたいとのことでした。Aさんご自身の実体験から着想を得て、心から取り組みたいと思えることだと明確な言葉で話されていたのが印象的でした。

そんな彼女の具体的なご相談内容は、SNSやウェブページ(ランディングページ)をどのような見せ方にしていくべきかということでした。

社会から強制される「~しなきゃ」という呪縛。
それに対して「自由に生きてもいいんだよ」「いつからでもチャレンジできるんだよ」そうやって悩んでいる女性の背中を押したい。

こんな思いから、「少し奇抜なデザインで自由さや開放感を表現するといいかもしれない」という仮説をお持ちでしたが確信が持てないとご相談をいただきました。

大企業と中小企業のブランディングの違い

そこで、ブランディングの観点を取り入れてどのようなデザインが必要かを議論させていただきました。
具体的には顧客がサービスを選ぶときに最も重視する要素はなんだろうか?ということです。

最も基本的な基準、それは「安心」です。

大企業は名前が知れているので大企業というだけである程度の信頼を抱いてもらえます。
その前提があるために、テレビCMや看板広告などで会社の説明は不要で、商品説明やイメージを訴求できるのです。

しかし中小零細企業はそうはいきません。

まず最初に「信用できるの?」「任せて大丈夫?」といった心理的ハードルをクリアしてもらう必要があります。そのために、弊社では中小企業のブランディングの本質は安心・信頼を抱いてもらうことにあると考えています。

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お客様から見て、どう見えると良いか?

Aさんとは、「お客様に御社に任せたいと思ってもらうためにはまずは安心・信頼を感じていただく必要があると思います。そうなると、デザインは…」という流れで一緒に具体的なデザインまで考えていきました。
もちろん自由さや開放感を訴求していくことも大切ですが、Aさんの会社の魅力はその誠実さや真摯な取り組みがベースにあるので、それをしっかり表現すればAさんたちが目指す世界観が伝わり選んでいただけるのではという話になっていきました。

すると当初想定していた奇抜なデザインよりも誠実かつポジティブでワクワクを大切にするAさんをはじめとしたメンバーのお人柄を反映したオレンジを基調としたものに絞っていくことができました。
前者は「自分たちをどう見せるか?」という視点だったのに対し後者は「お客様がどう感じるか?」という視点ですね。
もちろん、常に安心=オレンジというわけではなく業種やサービス内容、関わっている人の思いやキャラクターを踏まえてのチョイスです。

Aさんの表情は最後にはとても晴れやかになり、「なんとなく感じていたことが言語化できてすごくすっきりしました。ありがとうございます」と言っていただけました。

効果の高いデザインやクリエイティブは、こういった前提や思いの言語化から始まります。
もし自社の見せ方→見え方を客観的にチェックしたい場合はお気軽にご相談くださいね。

山本洋輔

山本洋輔|なにゆえ株式会社 代表取締役

1986年生まれ 岐阜県出身。映像制作会社に勤務したのち独立し、のべ500社・1万件以上の様々な媒体・形式のクリエイティブを手掛ける。2014年にドイツ発の解説動画制作会社 simpleshowの日本法人立ち上げ期に参画、上場企業80社以上の解説動画を制作。2017年、幼児教育コンテンツの企画制作を手がける株式会社マルタントン取締役に就任し、マーケティング領域を担当。2022年、なにゆえ株式会社設立。2児の父。東京都多摩市在住。

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