ビデオポッドキャストとは?始め方とBtoB活用を実例で解説

ビデオポッドキャストとは、収録した動画と音声を同じ番組として配信する形式で、1回の収録から営業・採用に使える発信を資産化できる仕組みです。海外では市場が成熟し、日本でも導入が広がっています。定義と始め方、BtoB企業での活用と成果を、当社の運用実例と一次データでお伝えします。

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ビデオポッドキャストとは?YouTube・音声との3つの違い

編集の重さ・伝わるもの・尺・配信先・向く目的の5軸でYouTube動画/ビデオポッドキャスト/音声ポッドキャストを比較し、ビデオ版がBtoB信頼形成に向くと示した一覧
3形式を5つの運用軸で比較し、ビデオポッドキャストの立ち位置を整理(出所: 当社の運用判断軸に基づく分類。配信形態はSpotify・Triton Digitalの公開データを参照)

ビデオポッドキャストは、動画と音声を同じ番組として配信する形式で、トークが主役・映像は補助という点が特徴です。カット編集やテロップに頼るYouTube動画とも、映像のない音声ポッドキャストとも違います。まずは、その立ち位置を3つの違いから整理します。

ビデオポッドキャストの定義(動画と音声を同じ番組で配信する)

ビデオポッドキャストとは、収録中の様子を映像として残し、音声はSpotifyやApple Podcastsへ、映像はYouTubeへ配信するコンテンツ形式です。主役はあくまでトークで、映像は話者の表情や場の空気を補う役割を担います。「ポッドキャスト」と聞くと音声だけを思い浮かべる方が多いですが、その音声番組に映像を重ねたものがビデオポッドキャストにあたります。Video Podcast、動画ポッドキャストと呼ばれることもあります。

世界規模でこの形式が定着していることは、配信プラットフォームの数字に表れています。Spotifyでは2024年6月時点でビデオポッドキャストが25万本を超え、2023年の10万本から1年で約2.5倍に増えました(Spotify newsroom、2024年6月時点)。映像対応はもう特別な取り組みではなく、配信の前提になりつつあります。問われているのは「やるかどうか」ではなく、「自社のどんな語りを資産にするか」という設計の部分です。

YouTube動画との違い(作り込みが軽く、トークが主体になる)

ビデオポッドキャストとYouTube動画の最大の違いは、映像の作り込みの重さです。YouTube動画はカット編集・テロップ・効果音といった視覚的な演出が再生数に直結しますが、ビデオポッドキャストはトークが中心で、映像はシンプルなままで成立します。尺も20〜60分以上の長尺が一般的で、短尺で次々と引きを作るYouTubeとは設計思想が異なります。冒頭のつかみで離脱を防ぐ構成や、テンポよく場面を切り替える編集は、ビデオポッドキャストでは必須ではありません。

この違いは、現場の負担に直結します。凝った編集を前提にすると制作が止まりやすくなりますが、トーク主体なら継続のハードルが下がります。再生数を最大化する競技がYouTube動画だとすれば、ビデオポッドキャストは語りの中身で信頼を積む競技だと当社は整理しています。最初から高い編集クオリティを目指すよりも、語りの中身を整えることに力を割いたほうが、結果として続けやすくなります。

音声ポッドキャストとの違い(「誰が言っているか」が伝わる)

音声ポッドキャストとの違いは、話し手の人柄や表情が映像で伝わる点です。米国の調査会社Triton Digitalの2025年版レポートでは、ポッドキャストの消費形態はジャンルによって大きく分かれ、音声が依然として消費の主軸であり続けながら、映像が新しい視聴者を取り込んでいることが示されました(Triton Digital 2025 U.S. Podcast Report、2026年2月公表)。同レポートはサイエンスや歴史といったジャンルが音声中心で消費される一方、音楽やスポーツは映像寄りに消費されることも示しており、ジャンルによって最適な形式が変わることが分かります。

音声とビデオは二者択一ではなく、役割が違います。耳だけで効率よく届けたいなら音声、話し手の信頼を可視化したいならビデオが向きます。BtoBの意思決定では「何を言っているか」だけでなく「誰が言っているか」が重みを持つため、当社のなにゆえがたりは経営者・事業責任者の語りを映像で残すことを基本にしています。発信の目的が信頼形成にあるなら、映像ありを優先して検討する価値があります。

下の表は、3つの形式を当社の運用観点で整理した独自比較です。

比較軸YouTube動画ビデオポッドキャスト音声ポッドキャスト
編集の重さ重い(カット・テロップ・演出)軽い(トーク主体・最小限)軽い(カット中心)
主に伝わるもの企画・編集力・テンポ人柄・表情・場の空気+情報情報・声のトーン
標準的な尺数分〜十数分20〜60分以上20〜60分
主な配信先YouTubeYouTube+Spotify/Apple同時配信Spotify/Apple中心
向いている目的認知拡大・集客BtoB信頼形成・採用・社内共有ながら聴取・継続接触

データ出所: 当社の運用判断軸に基づく分類(配信形態はSpotify・Triton Digitalの公開データを参照)

音声とビデオのどちらで始めるか迷う場合は、目的から逆算するのが分かりやすい方法です。ながら聴取で接触回数を増やしたいなら音声、経営者や担当者の人柄・判断軸まで届けて信頼をつくりたいならビデオが合います。BtoBでは、商談や採用の場面で「誰が、どんな考えで事業をやっているか」が決め手になりやすいため、信頼形成を狙うならビデオを軸にしたほうが投資効果を得やすくなります。機能の比較から入る前に、自社が発信で動かしたいのは認知なのか信頼なのかを先に決めておくと、形式選びで迷いにくくなります。

なぜ今、ビデオポッドキャストが注目されているのか?

Spotify25万本・前年比約2.5倍・視聴者1.7億人超の世界の伸びと、国内リスナー約2,000万人・JAPAN PODCAST AWARDS第7回という日本の基盤を並べた背景データ図
世界の供給急増と日本の2,000万人リスナー基盤を並置し、定着フェーズ入りを可視化(出所: Spotify newsroom 2024年6月/第7回 JAPAN PODCAST AWARDS)

ビデオポッドキャストが注目される背景には、配信プラットフォームの本数急増と、長尺トークを映像で見る習慣の定着があります。2024年から2026年にかけての一次データを束ねると、これが一時的な流行ではないことが見えてきます。様子見の段階は終わりつつあります。

世界の数字が示す伸び(Spotify 25万本・前年比約2.5倍)

世界規模では、ビデオポッドキャストは2年あまりで市場の前提になりました。Spotifyのビデオポッドキャストは前述のとおり2024年6月時点で25万本を超え、1.7億人以上が視聴し、動画を毎月公開するクリエイター数は前年比で約70%増えています。ビデオポッドキャストの1日あたり平均ストリーム数も、グローバルで前年比39%以上伸びました(Spotify newsroom、2024年6月時点)。供給側と視聴側が同時に増えていることが、数字から読み取れます。

発見経路も映像にシフトしています。米国の制作会社Sweet Fish Mediaの調査では、上位30本のビデオポッドキャスト番組数は2022年以降おおむね前年比2倍で増え、新しい番組と出会う経路はビデオに限ると3分の1がYouTube経由、Z世代では84%がYouTube経由でした(Sweet Fish Media調査、2025年5月時点)。

この2つの数字は、映像で長尺トークを見ることが若い世代を中心に当たり前になったことを示しています。採用候補者の中心層も、企業の発信を映像で確かめる世代へ移りつつあります。文字や音声だけの発信に閉じず、語りを映像で残す選択肢を早めに持っておくほうが、これから増える視聴習慣に乗りやすくなります。

日本の土壌(リスナー2,000万人・ビジネス系の長尺視聴も定着)

日本でも、ビデオへ移行できる大きなリスナー基盤がすでに育っています。月1回以上ポッドキャストを聴く人は国内で約2,000万人以上にのぼり(米国は約1億8,700万人)、これはEdison Researchの調査などを典拠とした数字です(第7回 JAPAN PODCAST AWARDS、2025年11月時点)。2019年に始まったJAPAN PODCAST AWARDSは2026年で第7回を迎え、ポッドキャスト文化の広がりとともに、長尺トークを映像で楽しむ視聴者層も着実に増えています。

国内では、長尺の対談・討論を映像で届けるビジネス系チャンネルがすでに定着しており、「長尺トークを映像で見る」という視聴習慣の土壌は整っています。音声で育った数千万人規模のリスナーが、映像へ流れ込む入口が開きつつある状況です。海外の流行が一巡してから動くより、国内の土壌が反応し始めている今のうちに自社の語りを用意しておくと、先行者として認知を取りやすくなります。

要点: Spotifyのビデオポッドキャストは2024年6月時点で25万本超(2023年10万本から約2.5倍)まで増え、日本でも約2,000万人のポッドキャストリスナー基盤と、長尺トークを映像で届けるビジネス系チャンネルが定着しています。世界の供給急増と国内の視聴土壌が同時に整い、定着フェーズに入っています。

BtoB企業がビデオポッドキャストで得られる成果

営業(note VIEW+527%・X+237%)、採用(採用1名/4名)、社内共有(採用番組をOJT転用)の3成果を当社の運用事例の数値とともに整理した一覧
営業・採用・社内共有の3場面で出た「信頼の前倒し」効果を実数値で対応づけ(出所: 当社のなにゆえがたり運用事例に基づく)

BtoB企業のビデオポッドキャストの価値は、再生数より営業・採用・社内共有での「信頼の前倒し」にあります。会う前に人柄と判断軸が伝わることで、商談や面接の温度が変わります。当社のなにゆえがたり運用事例で具体的に見ていきます。

商談前に「見ました」から始まる温度上昇(アビスパ福岡の事例)

ビデオポッドキャストは、商談が始まる前の信頼づくりに効きます。プロサッカークラブのアビスパ福岡では、当社のなにゆえがたりを使った発信で、開始4ヶ月のうちにnoteのVIEW数が前年比527%増、Xのインプレッションが237%増、エンゲージメントが173%増、プロフィールアクセスが187%増という変化が出ています。ノーカット動画を中心に投稿し、4ヶ月で32本・再生累計127時間に達しました。商談前に「note見ました」と声をかけられる機会が増え、三井住友銀行との協業も決まっています。

Web3事業開発責任者さまは、次のように語っています。

「クラブの戦略上、まだ大々的にこのプロジェクトの存在を告知していないのですが、それでも反応が数字でも明確に変わっています」

この事例で重要なのは、露出量より「会う前に詳しい部分が伝わっている」状態です。まだ大々的な告知をしていない段階でも数字と商談の質が動いたことは、語りそのものが信頼を運んでいることを示しています。発信を再生数のためでなく、商談の入口の温度を上げるための投資として位置づけると、効果を測りやすくなります。

BtoBの商談は、検討期間が長く、関わる人数も多いという特徴があります。担当者が社内で稟議を上げる際にも、語りの番組や記事があれば「どんな会社か」を共有しやすくなり、意思決定が進みやすくなります。会う前に人柄や判断軸が伝わっていれば、初回商談を関係づくりからではなく具体的な検討から始められます。ビデオポッドキャストを単発の認知施策ではなく、長い商談プロセス全体の温度を底上げするインフラとして捉えると、投資判断の軸が定まります。

価値観で集まる採用(採用ミスマッチを減らす)

採用の場面では、ビデオポッドキャストが候補者の質を事前に整える役割を果たします。当社が支援した保険テックSaaSの企業では、代表がキャリアや事業観を語る番組を運用した結果、視聴済みの求職者との面談が「話が早い」状態になり、1名の採用につながりました。代表の経歴や考え方を番組で先に知っているため、面談がすり合わせから始まらずに済んだということです。

別の財務コンサル会社では、面接前に動画をメールで送る運用にしたところ、面接に進んだ候補者は全員が動画を視聴し、採用が決まった人は全動画を見たうえで面接に臨んでいました。結果として4名の採用に加え、入社後の教育素材としても番組が使われています。理念に共感した人が集まったことで、入社後の定着にもつながりやすくなります。

こうした事例が示すのは、ビデオポッドキャストが母集団形成と質のフィルタリングを同時に進められるという点です。求人媒体のスペック情報では伝わらない価値観が、語りを通じて事前に届くためです。応募数を増やす施策と価値観で絞る施策を別々に走らせる前に、語りの発信でその両方を兼ねられないか検討してみる余地があります。

社内共有・OJT素材としての二次利用

ビデオポッドキャストの成果は、社外向けだけにとどまりません。経営者や事業責任者が事業の背景や判断軸を語った収録は、そのまま社内の判断軸の共有材料になり、OJTや研修の素材としても二次利用できます。先ほどの財務コンサルの事例でも、採用番組が入社後教育に転用されています。

語ること自体が、社内の言語化にもつながります。事業の前提や価値観を改めて言葉にする過程で、経営者自身やメンバーが新しい気づきを得る場面も生まれます。当社のなにゆえがたりでは、過去の収録を検索可能なナレッジ資産として整理し、採用・営業・社内共有のそれぞれに展開する運用を標準にしています。1回の語りを「外向きの発信」と「内向きの共有」の両方に使える前提で企画すると、投じた工数あたりの効果が大きくなります。

下の表は、目的別にビデオポッドキャストの使い方と当社で出た成果を対応づけた独自整理です。

目的主な使い方当社で出ている成果
営業商談前に番組・記事を届け、温度を上げる「note見ました」から始まる商談増・協業決定(アビスパ福岡)
採用面接前に動画を送り、価値観で絞る面談が「話が早い」・採用1名/4名(保険テックSaaS・財務コンサル)
社内共有判断軸の語りをOJT・研修に転用採用番組を入社後教育に活用(財務コンサル)

データ出所: 当社のなにゆえがたり運用事例に基づく

「続かない」を解決する月1回60分のモデル

ビデオポッドキャストが続かない主な原因は、制作コスト・更新時間・量産の負荷という3つの壁にあります。これを精神論で乗り越えるのではなく、1回の収録から多くの媒体へ展開する設計に変えることが、継続の核になります。

続かない3つの壁(コスト・時間・量産負荷)

発信が止まる背景には、構造的な3つの壁があります。1つ目はコストで、凝った映像を1本ずつ作ると単価が高くなり、続けるほど負担が増えます。動画制作を外注すれば1本あたり数十万円規模になることもあり、継続の足かせになります。2つ目は時間で、経営者や事業責任者が毎月まとまった執筆・収録の時間を確保するのは現実的に難しいものです。3つ目は量産の負荷で、SNSが飽和するなか、量を出してもリーチが伸びにくくなっています。

この3つの壁は、いずれも「1本ずつ作る」という前提から生まれています。実際、Sweet Fish Mediaの調査では、伸びている番組の87%が長尺クリップとショート動画の両方をSNSへ投稿しており、片方だけの番組より登録者数が多い傾向が示されています(Sweet Fish Media調査、2025年5月時点)。1本を作って終わりにせず、1つの素材を複数の形に展開している番組ほど伸びているということです。1本を丁寧に作ることより、1回の素材をいかに多くの形に展開するかへ発想を切り替えると、継続のハードルが下がります。

1収録→月30〜120本に展開する設計

壁を越える鍵は、収録を「1本の番組」ではなく「1ヶ月分の素材」として扱うことです。当社のなにゆえがたりでは、月1回60分のインタビュー1本から、ビデオPodcast・音声・記事・SNS投稿・ショート動画までを展開し、1ヶ月で30〜120本のコンテンツを資産化しています。企画から二次展開までを8つの工程でワンストップに運用するため、収録に答える以外の現場工数はほとんど増えません。

下の表は、1回の収録がどれだけの本数に展開されるかを当社の標準運用で集計したものです。

展開先1収録(60分)あたりの本数
ビデオPodcast3本
音声Podcast3本
note・Wantedly等の記事6本
X・Threads等のSNS投稿60本
ショート動画6本
合計(媒体構成により変動)月30〜120本

【調査方法】対象: 当社のなにゆえがたり標準運用/集計方法: 1回60分の収録から生まれる媒体別の展開本数を集計/データ出所: 当社運用範囲(2025年6月時点)

この設計は、継続を意志ではなく仕組みで担保する考え方に立っています。意志の強さに頼ると更新は止まりますが、1収録から自動的に多媒体へ展開される仕組みがあれば、発信は止まりにくくなります。続けられるかを意志の問題にせず、1収録から何本に展開できるかという運用設計の問題として捉え直すと、止まりにくい体制をつくれます。

要点: 続かない原因はコスト・時間・量産負荷の3つで、いずれも「1本ずつ作る」前提から生まれます。月1回60分の収録を多媒体へ展開する設計に変えることが、継続の現実解です。

AI検索時代に「選ばれる理由」をつくる

AI検索が広がる時代に、ビデオポッドキャストはAIに引用される一次情報を毎月積み上げる手段になります。スペックや価格で並んだときの決め手は、語りから生まれる文脈(ナラティブ)です。ここは当社が最も独自の立場を持つ論点です。

AIは文脈(ナラティブ)を引用元に選ぶ

AI検索の普及で、情報収集の入口がAIに移りつつあります。ChatGPTやPerplexityのようなツールで自社名を調べても、求人媒体の定型文や競合の名前ばかりが出てくる、という状況は珍しくありません。その差を生むのは、機能や価格のスペック情報ではなく、「なぜその事業をやっているのか」という文脈の蓄積です。AIは、整った宣伝文よりも、独自の視点や背景を語った一次情報を引用元として扱いやすい傾向があります。

Triton Digitalの2025年版レポートでも、音声が消費の基盤であり続けながら映像が新しい層を取り込んでいることが示され、長尺で語る形式の受け皿が広がっていることが分かります(Triton Digital 2025 U.S. Podcast Report、2026年2月公表)。AIが学習・引用しやすい高密度な一次情報を、語りという形で残せる時代になりつつあります。AI検索で自社が引用されることを狙うなら、整った広告文ではなく、語りの文脈を増やすことに投資する意味があります。

ここで効くのは、一度に大量の情報を出すことではなく、毎月少しずつでも自社の言葉で語った一次情報を積み重ねることです。広告コピーは他社と差がつきにくく、AIにとっても引用の価値が低くなりがちですが、経営者自身の経験や判断のプロセスは他社が複製できない情報になります。量より独自性を基準に、自社にしか語れない文脈を継続的に残していく姿勢が問われます。

60分の語りが毎月の一次情報になる

語りを資産化する具体的な仕組みが、ビデオポッドキャストの収録です。当社のなにゆえがたりでは、60分のインタビューから約12,000字に相当する高密度なテキストが毎月生成され、これがLP・プレス・採用・社内共有・チャットボットの素材として展開されます。AIが参照しやすい一次情報が、現場の工数を増やさずに毎月積み上がります。文字起こしされた語りは、検索にもAIの参照にも使える資産になります。

これからのBtoBで効くのは、スペック比較からナラティブへのパーセプション転換だと当社は考えています。機能と価格が横並びになった瞬間に選ばれるのは、「誰が、なぜ、どんな想いで提供しているか」が事前に伝わっている企業です。決算発表や製品スペックよりも、リアルな語りのほうが、株主・取引先・採用候補者との信頼を深める材料になります。当社のなにゆえがたりは、その文脈を月1回の語りから設計し、AI検索時代に引用される一次情報として資産化することを基本方針にしています。AI対策を技術的な小手先の施策ではなく、自社の語りという一次情報をどう設計するかという経営の問題として捉えると、打ち手の優先順位が変わります。

要点: AI検索で選ばれる鍵は、スペックではなく語りから生まれる文脈です。当社のなにゆえがたりでは、60分の語りを約12,000字の一次情報として毎月積み上げる設計を、AIに引用される文脈の供給源として位置づけています。

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ビデオポッドキャストの始め方5ステップ

ビデオポッドキャストは、スマホと数千円のマイク、無料の配信アカウントがあれば始められ、高価な機材は不要です。大事なのは機材より、目的とテーマを先に決めることです。迷わず動き出すための5ステップを示します。

なお、ビデオポッドキャストはYouTubeに動画を上げつつ、音声だけを抜き出してSpotifyなどにも配信する「両取り運用」が基本です。1回の収録を映像と音声の両方の入口から届けられるため、最初から配信先を分散させておくと、後から接点を広げやすくなります。

ステップ0:目的とテーマを決める

最初にやるべきは、機材選びではなく目的の言語化です。営業の温度を上げたいのか、採用のミスマッチを減らしたいのか、社内に判断軸を共有したいのかで、語る相手も内容も変わります。目的が決まれば、「誰に・何を・どんな順番で語るか」というテーマと構成が自然と定まります。発信の目標は「月1本以上・6ヶ月継続」あたりを最初の基準にすると、無理なく積み上げられます。

ここを飛ばして機材から入ると、続かなくなりがちです。立派な機材をそろえても、語る目的が曖昧なままだとネタが尽きて止まってしまいます。最初の1回は完璧な映像より、目的に沿った語りの設計に時間を使うほうが、その後の継続につながります。

ステップ1:機材を揃える(スマホ+マイクから)

機材は、最小構成から始めて問題ありません。収録はスマホのカメラで十分なレベルになり、音声はスマホ用の外付けマイク(数千円程度)を足すだけで聞き取りやすさが大きく変わります。背景を整えてリングライトを置けば、見栄えも安定します。音質は映像以上に視聴体験を左右するため、最初に投資するならカメラよりマイクを優先するのが現実的です。

当社の経験では、最初から高価な機材をそろえるより、撮りながら必要に応じて足すほうが続けやすくなります。初期投資を最小にして、まず1本撮り切ることを優先するのが、止まらないコツです。

ステップ2:収録する

収録では、台本を読み上げるのではなく、聞き手との対話形式にすると自然な語りが引き出せます。話し手が一人で完璧に話そうとすると硬くなりがちですが、質問に答える形なら言葉が出やすくなります。1本の尺は20〜60分を目安にすると、ビデオポッドキャストらしい密度になります。事前に構成台本で大まかな流れを決めておくと、脱線しても本筋に戻りやすくなります。

ステップ3:編集する

編集は、YouTube動画のような作り込みは不要です。冒頭と末尾、明らかな言い間違いを整える程度で十分で、テロップも最小限で構いません。むしろ作り込みすぎると、トーク主体の良さである人柄や場の空気が薄れてしまいます。編集に時間をかけすぎることが、継続を妨げる典型的な原因にもなります。

ステップ4:配信して二次展開する

配信は、映像をYouTubeへ、音声をSpotifyやApple Podcastsへ同時に出すのが基本です。さらに、1本の収録から記事・SNS投稿・ショート動画を切り出して二次展開すると、1回の労力で接点が何倍にも広がります。前述のとおり、伸びている番組ほど長尺とショートの両方を活用しています。

当社のなにゆえがたりでは、この配信と二次展開までをワンストップで運用し、収録に答える以外の作業をほぼなくしています。自社で回すのが難しいと感じたら、二次展開の工程だけでも仕組み化しておくと、継続の負担が軽くなります。

自社運用と外注、どちらを選ぶべきか

自社運用と外注のどちらが向くかは、発信の目的・社内で割ける工数・継続性の3点から判断できます。短期の試行なら自社運用、営業や採用に効かせて続けるなら一気通貫の伴走が向きます。それぞれのケースを整理します。

自社運用が向くケース

自社運用は、まず試してみたい段階や、社内に編集・配信のリソースがある場合に向きます。スマホ中心の最小構成なら初期費用を抑えられ、社内の知見も貯まります。一方で、企画・台本・収録環境の準備・編集・各プラットフォーム配信・二次展開という工程をすべて自社で回す必要があり、経営者の時間が継続的に取られる点は見落とされがちです。試行段階を越えて毎月の運用に入った途端に止まってしまう、というつまずきが起きやすいのもこのケースです。

一気通貫の伴走が向くケース

伴走型のサービスは、営業・採用・社内共有に本気で効かせたい場合や、継続が止まることを避けたい場合に向きます。当社のなにゆえがたりは、企画から二次展開までの8工程をワンストップで担い、月1回60分の収録に答えるだけで月30〜120本のコンテンツが資産化される設計です。料金は月15万円から始められ、語り設計は20年・1万件以上のクリエイティブ実績を持つ代表が直接手がけます。

成果を分ける最大の変数は、続けられるかどうかだと当社は考えています。どれだけ良い1本を作っても、半年で止まれば信頼は積み上がりません。自社のリソースで毎月の運用を1年続けられるかを基準に、自社運用と伴走を選び分けると、判断がぶれにくくなります。

判断の目安として、編集や台本作成に毎月10時間以上を安定して割けるかどうかが、ひとつの分かれ目になります。経営者や事業責任者の時間は最も希少な資源であり、その時間を収録の60分に集中させ、残りの工程を任せられるかが、続く体制と止まる体制を分けます。

ビデオポッドキャストのよくある質問

検索でよく見られる疑問に答えます。

Q. ビデオポッドキャストとYouTube動画は何が違うのですか?
A. 映像の作り込みの重さが違います。YouTube動画はカット編集・テロップ・演出が再生数に直結しますが、ビデオポッドキャストはトークが主役で映像は補助のため、編集が軽く、尺も20〜60分以上の長尺が一般的です。配信先もYouTubeに加えてSpotifyやApple Podcastsへ音声として同時配信できます。

Q. ビデオポッドキャストは何の機材から始めればいいですか?
A. スマホのカメラと、数千円のスマホ用マイクから始められます。背景を整えてリングライトを足せば、見栄えも安定します。高価な機材は必要なく、撮りながら必要に応じて足していくほうが続けやすくなります。音質が視聴体験を左右するため、最初に投資するならマイクを優先するのがおすすめです。

Q. どのくらいの頻度で配信すべきで、効果はいつ頃出ますか?
A. 頻度より継続が大切で、月1〜2本を続ける形が現実的です。週1本を3ヶ月で止めるより、月1本を1年続けるほうが信頼の積み上げ効果は高くなります。効果は施策によりますが、当社のアビスパ福岡の事例では開始4ヶ月でnoteのVIEW数が前年比527%増となり、商談前に「見ました」と声をかけられる機会が増えました。

Q. 話すのが得意でなく、ネタが続かなくても大丈夫ですか?
A. 台本の読み上げではなく、聞き手の質問に答える対話形式にすると、話下手でも自然な語りを引き出せます。ネタは1回の収録から複数の媒体へ展開できるため、毎回ゼロから考える必要はありません。当社では構成台本の作成から伴走しています。

まとめ

ビデオポッドキャストは、動画と音声を同じ番組として配信する形式で、世界ではSpotifyの25万本超に象徴される定着フェーズに入り、日本でも2,000万人超のリスナー基盤が映像へ動き始めています。BtoB企業にとっての価値は再生数ではなく、商談前の温度上昇・採用ミスマッチの低減・社内共有という「信頼の前倒し」にあります。続けるための鍵は、1本ずつ作る発想を捨て、月1回60分の語りを多媒体へ展開する設計に変えることです。そしてAI検索時代には、その語りが引用される一次情報の供給源になります。

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